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灯路祭り
2015年10月19日
毎年恒例太子町の一大イベント「竹内街道灯路祭り」が先週土曜日に開催されました。
今年で灯路祭りも7回目を迎えました。14時半から始まる時代行列もパワーアップし、50人もの方が古代衣装を身にまとい1.5キロメートルの道を歩かれました。雅楽隊の演奏、古代衣装を着た小中学生、皆さん少し恥ずかしいがる反面、とても賑やかで楽しい時間を過ごすことができました。
16時からは妙見寺で坐禅会でした。今年は若い方が多く参加してくださり、合掌低頭から坐禅の坐り方最後の説明まで真剣に話を聞かれ、文殊菩薩様の見守る中静かに坐られました。
もし次回坐禅をされにお寺へ来られる方がいらっしゃれば、ズボンはジーパンではなく、あまり太ももなどを締め付けないゆったりしたズボンでお越しください。多くの方がジーパンの為、坐禅終了後、立てなくなっておられましたので(笑) 合掌 -
彼岸花
2015年09月21日
朝晩は少しずつ冷え込むようになり、次第と秋らしい季節になってまいりました。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
妙見寺では彼岸花がこの時期かとばかりに真っ赤な花を咲かしております。
皆様は彼岸花を見られて、何を感じられますでしょうか?
綺麗な花ではありますが、少し不気味、毒があるから怖いというイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれません。
それもそのはず、彼岸花はアルカロイドを多く含む有毒植物です。間違って口にしてしまうと、吐き気、めまい、更には死に至る危険性があるそうです。
その為、別名で「死人花(しびとはな)」「地獄花」「幽霊花」と言われるそうですから、どれだけ昔から恐れられていたかわかりますね。
しかし、今回は彼岸花は有毒で恐ろしいだけの花ではないと皆様に理解していただきたいのです。
彼岸花は確かに有毒ではありますが、それを利用して大切に守られてきたものがあります。彼岸花の毒は多くの動物にも恐れられるようで、田んぼのあぜ道に植えることでモグラや鼠が穴をあけるのを防ぎ、土葬したお墓の周りに植えることで、動物が遺体を掘り返すのを防ぐ役割があったとされております。
また先ほど彼岸花は「死人花」などの別名もございましたが、「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」という別名もあります。曼珠沙華とは法華経などの経典に由来し、天界に咲く花という意味で、おめでたいことが起こる兆しに赤い花が天から降ってくるとされています。また曼珠沙華を見る者の悪業を取り払うという言われがあるそうです。
仏教には「一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょうしつうぶっしょう)」という言葉があります。これは生きとし生けるものどんなものでも仏様になる可能性(仏性)があるというお言葉でございます。
当然彼岸花にも仏性が備わっています。彼岸花は様々な言われがございますが、私たちの生活を守り、ご先祖様を守る大切な花として昔から愛されてきたというのも事実なのです。皆様がこのお彼岸のお墓参りで故人様にお手を合わすように、ふと何気なく咲いている彼岸花をお見掛けしましたら同じようにお手を合わせてはいかがでしょうか。合掌
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五如来幡
2015年08月20日
今年のお盆は大阪でも気温が37度もあり、大変暑い日が続きました。
お盆参りは住職、副住職と二人でまわらせていただきました。毎年のことではございますが、お盆参りに行かせていただくお檀家様には、お経をおあげする際『五如来幡(ごにょらいばた)』をお配りし、お仏壇にお飾りさせていただいております。下の写真がそうです。
緑、黄、赤、白、紫の色で構成されたとてもカラフルな幡です。これはお寺の本堂などにも吊るされる五色幕と同じ色です。この五色はお釈迦様身体の部分(緑は頭髪、黄は肌、赤は血、白は歯、紫は袈裟)を表しており、仏教の象徴であるわけでございます。そしてこの幡には五人の如来様のお名前が記されております。このお名前には餓鬼の心(怒りやむさぼりの心)から離れられる願いが込められております。
南無多寶如来(なむたほうにょらい)
仏の威光をもって、一切の餓鬼の無量の罪を滅し、餓鬼の心(怒りや貪りの心)を除いて、円満ならしめ富や幸福を授ける仏様で清らかな心を蘇らせます。南無妙色身如来(なむみょうしきしんにょらい)
無量の福により心身ともに満ち足りた優しいお姿になり、穏やかな表情に導きます。南無甘露王如来(なむかんろおうにょらい)
恐怖を無くし、飲食物を得る時には、全て甘露の素晴らしい食事に変じさ、無常の喜びを与え、身心に安楽の境地を与えて下さいます。南無廣博身如来(なむこうはくしんにょらい)
速やかに苦しみの身体を離れて、布施された物を自由に食べさせ、飲食の楽しみを与えてくださいます。南無離怖畏如来(なむりふいにょらい)
恐怖の世界や餓鬼の世界から離れさせて、仏様の世界、浄土の世界へと導いてくださいます。そんな五如来幡を飾り、ご先祖様、そしてすべての霊が救われますようにと願います。皆様とお手を合わせ、また今年の夏も素敵なお盆を過ごさせていただきました。合掌
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坐禅指導
2015年07月31日
ご縁をいただきまして、ホームステイで来日されたイギリスの学生が妙見寺へお越しくださいました。坐禅に興味があるとのことでしたので、写真は坐禅指導をしているところです。普段は日本語で坐禅指導はさせていただいておりますが、英語での説明は始めてでしたので、不安もありとても苦戦致しました。しかし真剣に話を聞いてくださり、坐禅中姿勢に気をつけながら一生懸命坐禅させる姿に感動致しました。また、ローマ字に変換した般若心経もお唱えしていただき、私にとってもとても貴重な時間を過ごさせていただきました。これからも様々な方に坐禅に興味をもっていただき、妙見寺へお越しいただきたいものです。合掌。
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韋駄天
2015年06月27日
今年の梅雨は皆様如何お過ごしでしょうか?
太子町は夜中によく雨が降っており、昼間は曇りや晴れた日が多い為、外の作業もしやすい一ヶ月となりました。
さて、本日はお寺の守護神である、『韋駄天(いだてん)』様についてお話をさせていただきます。皆様は韋駄天様がどのようなお方がご存知でしょうか?韋駄天様はもとはバラモン教の神さまで、仏教に取り入れられ、四天王の増長天に仕える守護神でございます。現在では韋駄天と聞くと、「韋駄天走り」という言葉を使うように、非常に早く走ること、足の早い人のことを指したりします。それにも由来がございます。お釈迦様が亡くなられた後、その歯(仏歯)を盗んだ不心得者がおり、その不心得者を韋駄天様が早足で追いかけ、無事取り戻したという言い伝えがございます。それから足の速い人を韋駄天と言うようになったのです。
そしてさらに私たちの普段の何気ない言葉の中にも韋駄天様に由来する言葉がございます。それは「ごちそうさま」という言葉でございます。普段食事の終わりに私たちが何気なく使っているこの言葉ですが、これは正確には「ご馳走様」となります。「走り回る」という意味である「馳走」が、韋駄天様が駆け巡って食物を集めたことに由来し、食物を用意してくださった人たちに感謝の気持ちを込めて、「ごちそうさま」という謝意を表す言葉が生まれたわけでございます。妙見寺にも韋駄天様は、お寺の庫裡に守護神として祀られております。合掌。