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お盆のシーズンがやってきました
2017年08月01日
暑い日が続いております、皆様いかがお過ごしでしょうか。
8月13~15日はお盆の期間です。この期間中はご先祖様が戻ってくると言われております。今一度、仏壇や家の中をきれいに掃除していただき、気持ちよくご先祖様をお迎えできるように致しましょう。
曹洞宗のご詠歌に「盂蘭盆会御詠歌(うらぼんえ ごえいか)」というお盆の曲があります。
「子等の焚く 迎火の炎のさゆらぐは みたまの母の 来たまえるらし」
(子供たちがご先祖様をお迎えするために燃やしているオガラの炎を見て、
ふと亡くなった母が仏様の世界から私たちの世界に尋ねてきたように感じる。)
「迎え火」は故人様が迷わないように帰ってきてくださるように目印となるような大切な「灯り」であり、焚いた煙にのって故人様が戻ってくるとも言われています。私たちは故人様を目で見ることはできませんが、迎え火やお盆の行事を実践することによって故人様を思い出し、感謝し、私たちの想いを伝えることができます。妙見寺では檀信徒様にオガラをお配りしております。今年も是非オガラを焚き故人様をお迎えしていただければと思います。
境内作務のお話ですが、下の写真は住職が枯れた木を伐採したあとに残った切り株です。
外見では気づきませんでしたが、中心は腐って空洞(ウロ)ができています。外見は立派でもこのような木はいつ倒れるかわかりませんのでとても注意が必要です。
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枯れた花の処理
2017年07月01日
7月になり今年2017年も折り返しの地点へやってまいりました。皆様如何お過ごしでしょうか。
先月妙見寺ではお墓の掃除の為に、ガーデン用シュレッダーなるものを購入いたしました。
近年では寺院での「塔婆のお焚きあげ」は可能ですが、枯れた花などの焼却は禁じられております。その為ゴミ袋に枯れた花を入れるのですが、形が大きい為多く入れることができず、無理に入れると袋に穴が空いてしまう始末。そこでこのシュレッダーがとても役に立ちます。
下の写真の通り、綺麗に細かく粉砕してくれます。この機械のおかげでゴミ袋も破れることなく大量にいれることができました。
暑い日が続きますが、皆様体調にはくれぐれもお気をつけ下さい。合掌
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山門が新しくなりました
2017年06月01日
妙見寺では4月の初旬より山門改修の工事を開始し、約2か月余りの工事期間を経て無事完了致しました。
「山門(さんもん)」とはお寺の正門のことです。お寺は昔、山岳地帯に建てられていたことから山号(妙見寺は天白山)がつけられ、お寺の門も山門と言われるようになりました。
Before
After
Before
After
Before
After従来の山門は劣化が激しく、参拝者様にも少々危険な山門であったため今回改修する運びとなりました。
新しい山門に変わるととても気持ちが良いですね。是非一度お越しいただき、ご覧ください。合掌。
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アンスリウム
2017年05月24日
今回は副住職(私)の赴任しております、ハワイ島のお寺でお供えしているお花についての投稿をさせていただきます。
私が赴任しております大正寺では毎週土曜日に檀家様が交代で掃除にきてくださり、掃除機をかけたり花を変えたりしてくださいます。
皆様のおかげで参拝にこられた方はいつでも色鮮やかなお花をご覧いただくことができます。今回はそのお花の中でよくお供えしていただく2種類の花を紹介させていただきます。
まず上の写真がAnthurium(アンスリウム)という南米原産の花です。
葉っぱのような花びらをした特徴的な花です。大正寺では一番この花を供えることが多いです。
この花の栽培はハワイ島の気候がとても適しており、年中この花を見ることができます。花のもちもよく、水の入れ替えだけでも1~2週間は十分持つとても綺麗な花です。花言葉は「情熱」「煩悩」。
まさか「煩悩」という仏教と切っても切れない関係である花言葉に私は大変気に入っております(笑)
上の写真はginger(ジンジャー)。いわゆるショウガの花です。
これはピンクジンジャーというピンク色の花ですが、基本的には赤色のレッドジンジャーが有名です。ショウガの花だと聞いてよく見ておりますと、何となくお寿司屋さんで出てくるガリのようにも見えてきます(笑)
原産は西太平洋。いけばなや造園に好んで用いられます。さっと2種類のお花を紹介しましたが、まだまだ日本ではあまり見たことのないような花がたくさんあります。お寺の花でも場所や環境が変わればその土地柄に合わせた珍しい花をみることができるから面白いですね。花は私たちの心を癒してくれます。同じように私たちも花のように人の心を癒すことのできる綺麗な心(仏心)をもっているのです。普段の生活の中で、私たちは人に流され、または自分の欲によって簡単に心は汚れてしまいます。そうではなく、いつも自分自身の心を磨く生き方を忘れることなく、自分の心の花を毎日咲かし続けることのできる努力のできる人になりましょう。合掌
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お釈迦様と蓮の花
2017年04月24日
4月、5月になりますと新芽の変わり目で、妙見寺では落ち葉の掃除がとても大変です。住職は「落ち葉止め」を自作し、落ち葉が排水溝につまらないよう工夫をしています。
さて、今月4月8日はお釈迦様の誕生日でした。クリスマスを祝っても、お釈迦様の誕生日はお祝いしない方が多いかもしれません。仏教徒でしたら是非この日には関心を持っていただきたいものです。
今から2500年前、お釈迦様は今のネパールである、カピラ国の王子様として生まれました。
お釈迦様の誕生日をお祝いすることを「花祭り」と言います。この名前の由来はお釈迦様がルンビニーの花園でお生まれになってことから花祭りと言われるようになったそうです。釈迦様と花はとても密接な関係があるのです。
皆様はお釈迦さまの像をじっくり見たことはありますでしょうか?お釈迦様のお座りになられている台座は何かの花の形をしています。それは何の花かご存知でしょうか。
それは蓮の花です。たいていのお釈迦様の像は蓮華座(蓮の花)に座っておられます。
ではなぜ、お釈迦さまの台座に蓮の花が選ばれたのでしょうか。それは、蓮の花が泥水の中でしか咲かないからです。きれいな水では蓮は立ち上がって来ないのです。蓮にとってどうしても泥が必要なのです。
お釈迦様は泥を私たち人生のつらいこと・悲しいこと・苦しいことに例えられました。 蓮の花とは、人生の中で花を咲かせること、私たちの人間としての成長を表しています。お釈迦様は、私たちにつらく悲しい思いがなければ、人間は成長することがないのだ、ということを教えてくださっています。 人生の中で辛いこと悲しいこと様々なことがあります。何かを失敗したり、人に叱られたり、楽しことばかりではありません。いつまでもその苦しみを抱え前向きに生きていけない時もあるかもしれません。しかし辛いことも私たちの心を成長させてくれる大切な役目をしてくれていることを私たちは気づかなければなりません。
私は小さい頃に人からいじめられて嫌な思いをしたことがあります。しかし、そのおかげで私は人が傷つくことの辛さを知り、人をいじめるような行為は絶対してはいけないということを学びました。風邪をひいたり、足を怪我した時は、自由に動けることの素晴らしさに気づかされました。失敗や苦しみで学んだことは私にとって大切な人生の思い出です。
蓮の花は水の中の泥によって支えられ咲いています。同じように、私たちも多くの経験を支えにして今を生きていかなければなりません。これからどんな辛いことがあっても、私たちは今を幸せに生きるエネルギーに変えていくべきだとお釈迦様は私たちに教えてくれました。 お釈迦様は私たちがどんな時でも心穏やかに幸せに過ごされることを祈っておられます。合掌。