妙見寺ブログ

  • 花をお供えしましょう

    2018年08月01日

    お盆の時期となり、引き続き厳しい暑さが続いております、皆様如何お過ごしでしょうか。

    妙見寺では月に2回程、墓地の花を新しい花にかえております。冬場は良いのですが、夏場の花は気温の関係であまり長くもちません。すぐにダメになってしまいます。せせらぎ観音のお花も同様に長くはもたないのですが、ありがたいことにお参りの皆様が新しいお花を持ってきてくださり、お立て下さいます。そのため暑い夏場でも美しいお花の供えられたせせらぎ観音様にお手を合わせることができます。

    「四季の御園に咲きほこる 色香妙なる花の雨 降らし浄めん法(のり)の庭」

    これは曹洞宗梅花流で唱えられる花供養御和讃(はなくようごわさん)という歌の3番の歌詞です。

    この歌詞の意味は、私たちがお供えした色とりどりの花々は美しく咲き乱れ、その花の香りは雨の降った後のように、辺り一面に染み込んでいます。それはまるで私たちのいる迷いの世界ではなく仏様がいらっしゃるさとりの世界のようである。といった意味になります。

    この歌詞の通り、私たちはお花を供えることによって、その花の香りによってその場を清めることができます。花を供えるというのはそれだけではなく、故人様の好みの花や綺麗な花を供えることで、故人様・ご先祖様の苦しみを少しでも癒やすことができます。
    花が私たちの方へ向いているのは、お供えをしている私たち自身の心を穏やかにする為です。そしてただお花を供えるのではなく、その穏やかな心で私たちの想いを故人様・ご先祖様にお届けするのが「お墓参り」の大切な意義なのです。

    この暑さでお墓を掃除し花を取り換えるのはとても大変なことです。しかし美しいお花の供えられた綺麗なお墓の前で手を合わすのはとても気持ちが良いですね。防暑対策をしていただき、皆様が素敵なお盆を過ごされますことをお祈りしております。合掌。

  • 地震

    2018年07月01日

    先月18日は予期せぬ地震が大阪北部で発生いたしました。皆様のご自宅は被害などございませんでしたでしょうか。被害に遭われた皆様には、謹んでお見舞い申し上げます。一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

    太子町の辺りも震度4の地震が発生致しましたが、妙見寺は幸いにも被害がありませんでした。昨年ご紹介した通り山門を新しくしたのですが、もし以前の山門のままこの日を迎えていたら、古い山門は倒れていたかもしれません。

    写真は先日友人に撮ってもらった妙見寺本堂の写真です。とても綺麗に撮っていただきました。老朽化は進んでおりますが、仏様、護寺してくださる皆様のおかげで妙見寺は存在しております。これからも皆様のご先祖様を供養し、皆様の心の拠り所となるような大切な場所として護寺してまいりたいと思います。合掌。

  • 愛語

    2018年06月01日

    6月になり梅雨の季節となりました。皆様如何お過ごしでしょうか?九州・四国地方では既に梅雨入りしておりますので、昨年とは違い平年より早い梅雨入りになるかもしれませんね。
    さて、今月は前回ご紹介させていただきました四聖法の教えの一つである「愛語(あいご)」についてお話をしたいと思います。愛語について道元禅師はこのような言葉を残されています。
    「面と向かってまごころや愛のある言葉を聞くと、人は喜びが顔にあらわれ、心がゆたかになります。」
    道元禅師は、人は言葉によって心や豊かになると強調しておられます。私は言葉にはとてつもなく大きな力が宿っていると感じています。思いやりのある言葉によって人は心から感動し励まされ生きがいを感じることができます。
    先日テレビでこのような面白い実験がありました。
    それはカイワレ大根の種を用意して、それを二つに分け、一方は愛のある言葉をかけて育てて、片方は何も声をかけず育てるという実験です。
    片方のカイワレには「大好きだよ!頑張って!素敵だよ~!!」と朝昼晩、愛のある言葉をかけます。対照的にもう片方には何も話しかけずに育てます。そうすると驚くことに、一週間しますと大きな変化があります。

    愛のある言葉をかけて育てたカイワレ大根の方が、もう一方のカイワレより大きく成長しているのです。実験者がこれを食べたところ、愛のある言葉をかけて育てたカイワレ大根のほうが甘く、もう一方は辛かったのです。
    これはとても面白い実験ですね。愛語を使うか使わないかだけでこんなにも大きな違いが出るのです。人だけではなく植物にも言えるという事ですから、言葉は本当に心を豊かにする魔法の様な力があるのです。
    皆さんは人に愛語を使っていますか?皆さんは人から愛語を受け取っていますか?いつも愛語を使える人の周りには必ず愛語を使える人が集まります。私たちは人を幸せにすることのできる言葉を知っています。私たちは人を幸せにする温かい心を持っています。いつも人に愛の言葉をかけてあげることのできる人になりましょう。

  • 四摂法のバナー

    2018年05月01日

    5月になり妙見寺の梅の木も鈴なりに実のなる季節となりました。皆様いかがおすごしでしょうか。
    今月は副住職の赴任させていただいておりますハワイ島大正寺での活動を報告させていただきます。ハワイには10ケ寺の曹洞宗寺院がございますが、それぞれが協力して布教活動をしております。その活動の一つとして曹洞宗開祖の道元禅師が大切にされた教えである四摂法(ししょうぼう)のバナー(垂れ幕)を作成しました。
    写真がその垂れ幕ですが、それぞれ四摂法の四つの教えがプリントされています。

    「布施(ふせ)」とは、他の人に自分の所有している物や知識を分け与えること。

    「愛語(あいご)」とは、他の人に慈悲深く・愛情のこもったの言葉をかけること。

    「利行(りぎょう)」とは、他の人が幸福になり、相手を助ける行為をすること。

    「同事(どうじ)」とは、他の人と同じ心や立場になり、ほとけ心をはたらかせることです。
    今回のプロジェクトでは英語、日本語、ハワイ語の3種類の翻訳と、アントリアム、レフア、バードオブパラダイス、ヘリコニアというハワイを代表する綺麗な花が描かれています。ハワイの人々により曹洞宗の教えを知っていただく為の素敵な試みです。副住職もこのバナーの作成に携わらせていただきました。四摂法は仏教徒としてとても大切な教えであり、私たちの日常生活の中で実践することのできる素晴らしい教えです。皆様も「今」から実践してみてはいかがでしょうか。合掌。

  • お釈迦様花まつり

    2018年04月01日

    4月になりました。妙見寺では桜の花や様々な花が開花し、春の訪れを感じます。

    皆さん4月8日は何の日かご存知でしょうか?

    4月8日はお釈迦様の誕生日です。お釈迦様の誕生をお祝いする行事を「花祭り」と言います。この名前の由来はお釈迦様がルンビニーの花園でお生まれになってことから花祭りと言われるようになったそうです。
    今から2500年前、お釈迦様はカピラ国の王子様として生まれました。お釈迦様の母であるマーヤーは六つの牙をもつ白い象が天から下り、自分の中に入っていく夢を見られたあと、お釈迦様を出産されました。象はインドでは高貴な人の乗り物で、白は最上・最善の意味がありますから、最も優れた人ということを白象で表現しているのかもしれません。
    お釈迦様は、お生まれになってすぐに七歩進み、右手で天を、左手で地を指差し「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と宣言されたといわれています。
     漢字をそのまま訳すと、この世の中で自分が一番えらいんだという訳になりますが、そういう意味ではありません。この言葉は、『自分という存在は誰にも変えることのできない特別な存在であり、その命のまま尊い。』ということが本来の意味です。
    しかし、私たちはいつも他人と自分を比べ、誰よりも綺麗になりたい、誰よりも裕福なりたいなどと望みます。そうではなく、例えば花のように、それぞれ違う形の種でも、成長すれば、どの種も綺麗な花を咲かすことができます。私たちも同じで、顔や性格が違うことはその人自身の個性であり、誰もが特別な存在です。
    他人と比べるのではなく、自分の命や他人の命を大切にすることで誰もが幸せな人生を送ることができます。お釈迦様はこの言葉を叫び、一人ひとりがその命を無駄なく大切にいきるべきであると説かれました。
    そんなお釈迦様に感謝をして、お釈迦様の花祭りをお祝いしましょう。合掌

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