妙見寺ブログ

  • 言辞施

    2023年04月01日

    4月になりました、皆様如何おすごしでしょうか。

    妙見寺では春になり沢山の花が開花してまいりました。

    先月はWBCで日本中が沸いておりましたね。お彼岸の期間中に決勝トーナメントが開催されていたこともあり、私がお参りで檀信徒様の家へ行くたびに野球の話題でもちきりでした。どの選手も素晴らしいプレーを見せてくださり選手も応援していた私たちも心が一つになるような素晴らしい試合でした。喜びを分かち合うということは本当に素晴らしいことですね。

    皆さんも記憶に残っていらっしゃると思いますがWBCでMVPをとられた大谷選手は、アメリカとの決勝の前の円陣でこのようなことをおっしゃられました。

    「ファーストにゴールドシュミットがいたり、センターを見ればマイク・トラウトがいるし、外野にムーキー・ベッツがいたり、野球をやっていたら誰しも聞いたことがあるような選手たちがいると思う。憧れてしまっては超えられないので、僕らは今日超えるために、トップになるために来たので。今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう。さあ、行こう!」

    この言葉に鼓舞されチーム全員が活気づきました。これほどの士気を高める言葉はないのではないでしょうか。

    仏教では「言辞施(ごんじせ)」という布施の教えがあります。

    言辞施とは相手の気持ちを考え、相手へ思いやりの言葉を届けることです。

    悲しい時には優しい言葉を、辛い時や苦しい時には励ましの言葉を送ります。

    大谷選手の言葉は皆が必要としていた本当に心のこもった励ましの言葉でした。チームの選手だけでなくテレビ画面でみていた多くの人も大谷選手の言葉に励まされたことでしょう。

    布施は物やお金を送ることだけが布施ではありません。心のこもった言葉は相手を安心させ勇気づける大切な布施なのです。大谷選手のように思いやりの言葉を身の回りの大切な家族や友人に伝えていきましょう。合掌

     

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