妙見寺ブログ

  • 自灯明・法灯明

    2021年02月10日

    2月になりました、皆様いかがお過ごしでしょうか。

    バレンタインデーの翌日、2月15日は仏教においてとても大切な日です。それはお釈迦様のご命日である涅槃(ねはん)の日です。
    35歳でお悟りを開かれたお釈迦様は、80歳まで45年間に亘り多くの人の悩みに向き合い、幸せに生きるための道を示されてきました。お釈迦様が亡くなられる際、沢山の弟子や動物が涙を流し、さらには草花さえもお釈迦様の死を悲しみました。お釈迦様は亡くなられる直前に、弟子たちに最後の教えを残されました。それは「自灯明(じとうみょう)・法灯明(ほうとうみょう)」という教えです。

    自灯明とは、自分自身が人生を照らす明かりとなり、いつも自分を信じ、自分自身を拠り所として生きていくということです。親や友達、周りの人に頼るばかりの人生では、いざその人たちがいなくなってしまったら一人で生きていくことができなくなるでしょう。人に頼る生き方ではなく人から頼られるような生き方、与えられる生き方ではなく、与える生き方をすべきだということです。お釈迦様は私たち一人一人が主体的に生きていくことを望まれております。

    法灯明とは、お釈迦様の教えを人生を歩むための明かりとして生きるということです。今の自分の行いが、お釈迦様の教えに叶った行いであったか、人の為になっているかを熟慮した上で行動をする。私たちは普段の生活の中で不安や怒りに身を任せ平気で人を傷つけてしまう時があります。いつも私たちの心の中にお釈迦様の教えが生きていれば、人に愛のある言葉を使い、冷静に物事を判断できるのではないでしょうか。

    皆さんにとって心の拠り所とは何ですか?自灯明・法灯明という教えは私たちの人生をより明るくするお釈迦様からの励ましの教えです。お釈迦様は亡くなられた後もいつも私たちを見守ってくださっております。お釈迦様の涅槃に際し、今一度自分自身の生き方を省み、自分自身を拠り所とし、お釈迦様の教えを拠り所とし、皆さん自身が周りの人の人生を明るく照らしていけるような人生を歩んでみてはいかかでしょうか。明るい世の中をつくっていきましょう。

     

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