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安らかな心で過ごしましょう
2020年12月01日
12月になりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
寒さが厳しくなり、妙見寺では木蓮の葉がほとんど落ちてしまいました。しかしよく見てみますと、新しい来年の芽がしっかりと出てきております。来年の開花が今からとても楽しみです。
さて、12月8日はお釈迦様がお悟りを開かれた仏教徒にとって大切な日です。お釈迦様は12月1日に菩提樹の下で坐禅を始められ、12月8日の朝にお釈迦様はお悟りを開かれました。
お釈迦様がお悟りを開かれた時、どんなお心だったでしょうか?おそらくどんな不安もなく、安らかな想いで満ち溢れていたのではないでしょうか。
禅語の中に非思量(ひしりょう)という言葉があります。様々な解釈がございますが、「自分の様々な考えを追いかけない」状態のことを指します。
私たちの生活の中で、人に嫌なことを言われたり、自分の思いのいかないことがあると、そのことばかりを考えてしまい、仕事が上手くいかなかったり、他の人に八つ当たりをしてしまうかもしれません。この時私たちの心は、とても不安定で、そのような心では冷静に物事を判断することができません。アメリカの神経学者の調査によると、人は一日で約15000~50000のことを考えるそうです。そしてその80%が恐れに関する考え事だそうです。それだけ私たちはいつも考え事をし、悩んでいるのです。
ですから私は皆さんに坐禅をおすすめします。姿勢を整え、静かに深呼吸し息を整え、非思量(自分の様々な考えを追いかけない)の時間を持つことで、私たちの心は自然と穏やかになっていきます。坐禅は私たちの毎日を安らかなものにしくれます。
12月は新年に向かい年賀状を書いたり、掃除をしたりと何かと忙しくなるかとは思いますが、そんな時こそ、静かに坐る時間を作っていただきお釈迦様のような安らかな心で毎日を過ごしてみてはいかがでしょうか。合掌