妙見寺ブログ

  • 韋駄天様の棚板を作りました

    2023年03月01日

    3月になりました、皆様いかがお過ごしでしょうか。

    日中の気温も少しずつ温かくなり春が近づいてまいりましたね。最近はテレビのニュースで新型コロナウイルス感染の報道も目にすることが少なくなり、良い方向へ向かってきているのではないでしょうか。また以前のように皆様が気兼ねなくお寺をお参りすることができる賑やかな日常が戻ってまいりますことを切に願っております。

    さて、2月は住職と東堂でお寺の守護神である、『韋駄天(いだてん)』様の棚板(たないた)を作成しました。以前より韋駄天様はお祀りしておりましたが、玄関の隣に置いたほうが参拝者様にも見ていただけるのではないかということでこの度韋駄天様を置く棚板を作ることに致しました。

        


    集成材を使い自分たちでああでもないこうでもないと試行錯誤しながら、何とかビスの見えない上品な棚板が完成いたしました!

    韋駄天様は元はバラモン教の神さまで、シヴァ神の子であると言われております。

    悪魔を打ち破る軍神とされ、仏教に取り入れられてからは四天王の増長天に仕え、寺院の守護神としてお祀りされるようになりました。韋駄天様は足が速いことで有名です。お釈迦様が亡くなられた後、お釈迦様の歯(仏歯)を盗んだ悪魔がおり、その悪魔を韋駄天様が早足で追いかけ、無事取り戻したという言い伝えがございます。そのことから盗難防止の神様として玄関にお祀りされるようになりました。現在では韋駄天と聞くと、「韋駄天走り」という言葉を使うように、非常に早く走ること、足の早い人のことを指したりしますね。

    また、普段食事の終わりに私たちが何気なく使っている「ごちそうさま」という言葉ですが、これは正確には「御馳走様」となります。「走り回る」という意味である「馳走」が、韋駄天様が駆け巡ってお釈迦様のために食物を集めたことに由来し、食物を用意してくださった人たちに感謝の気持ちを込めて、「ごちそうさま」という謝意を表す言葉が生まれたわけでございます。そのため韋駄天様を「食べ物を司る守り神」として厨房にお祀りしているお寺もあるようです。

    妙見寺では玄関に韋駄天様をお祀りしておりますので、お越しの際はぜひご覧いただきお手を合わせていただけましたら幸いでございます。合掌

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