妙見寺ブログ

  • 諸行無常

    2016年04月25日

     4月が過ぎ、新生活が始まりお忙しくこの一か月を過ごされた方が多かったのではないでしょうか?

     さて4月は桜が咲く季節ですね。誰もがその見事な桜の前で立ち止まり写真をとっている姿をよく目にします。私たちは桜のきれいな花の色を好みますが、それだけがこの桜の魅力ではありません。桜も満開から一週間たてば花びらはすべて落ち、満開の姿は見る影もないほどただの花びらのない木となってしまいます。しかし、桜の木自体は枯れたわけではなく厳しい冬を乗り越え、また来年には綺麗な花を咲かせるのです。
     仏教には諸行無常という教えがあります。この教えは世の中のものはすべて永久に続くものはなく、すべてのものは変化し続けるという教えです。私たちの命もいつかは終りを迎えます。しかし、それと同じように、新しい生命が誕生します。その新しい生命も私たちに喜びを与え、桜と同じように努力をし、立派に成長していきます。
    辛いことがあり悲しいと思っていた気持ちも、いつかは立ち直ることができます。これもこの世の中が変化し続けるからなのです。つまり私たちは変化することを受け入れなければなりません。私たちはしばしば日常生活の中で、自分のしたくないことに直面すると「面倒くさい」という感情や、悲しい出来事により「ショックで立ち直れない」という感情が生まれます。まさにそれらの感情は、「変化しない」ことにこだわってしまっているのです。それが私たちの「苦しみ」を生む原因となってしまいます。

    桜が一生懸命に変化し成長していくように、私たちも変化を恐れることなく、変化を受け入れることのできる自分になりましょう。

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