妙見寺ブログ

  • 峨山韶碩禅師

    2015年05月20日

    気温が少しずつ上昇し、汗ばむ時期になってまいりました。皆様体調お変わりなく如何お過ごしでしょうか?

     私たち僧侶は、5月に冬の衣から夏の衣に衣替えを致します。お月参りへ行きますと、冬の厚い生地から、薄い生地の衣を着ている私を見るなり、「和尚さんその衣、涼しそうやね」とおっしゃられる方がいますが、正直あまり暑いという点では変わりありません。薄い生地の長袖を着ているという、ほんの少しの変化なのです。
    こんなことを言うと仏様に怒られますが、僧侶もクールビズにあやかりTシャツや作務衣で快適にお参りをしたいものです(笑)。
     そんな話はさておき、今年は總持寺二祖である峨山韶碩禅師(がさんじょうせき ぜんじ)様の650回大遠忌(だいおんき)の年でございます。大遠忌というのは法事の1周忌3回忌と同じようなもので、通例で50回忌以降、50年毎に行います。宗派の発展に深く関わった祖師方の法要を大遠忌と呼びます。
     皆様の中には、峨山様をご存知ない方が多いかもしれません。曹洞宗の大本のお寺は二カ寺ございまして、福井県永平寺(えいへいじ)と神奈川県鶴見にあります總持寺(そうじじ)でございます。永平寺をお開きになられたのはご承知の通り道元(どうげん)様です。總持寺は瑩山(けいざん)様です。
     曹洞宗のお仏壇には、中国から正伝の仏法を日本に伝えた「道元」様。その道元様の教えを日本全国に広め、曹洞宗の礎を築かれました「瑩山」様。そしてご本尊様であるお釈迦様を含めた『一仏両祖(いちぶつりょうそ)』を大切におまつりしております。
     話は戻りますが、日本全国に曹洞宗を広められた「瑩山」様のお弟子様が、先ほど申しました峨山韶碩様でございます。この方も多くのお弟子様を育てられ、曹洞宗の発展の一翼を担われた大変尊い方でございます。峨山様の詳しいお話はまたの機会にさせていただきますが、今回の大遠忌のテーマが『相承(そうじょう)』、つまり受け継ぐという意味でございます。

    はるか昔の先人の偉業や智慧を知ることは、私たちのルーツや生き方見つめなおす大切な機会でもあります。教えを受け継ぎ実践ができればとても素晴らしいことかと思います。もし機会がありましたら大本山總持寺に足を運んでみては如何でしょうか。合掌。

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