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施食棚にておつとめしました。
2014年08月20日
今年の八月前半は台風十一号の影響で、雨や風の激しい日が続きましたね。皆様無事お墓参りできましたでしょうか?13日~16日までのお盆期間中にも少し雨が降りましたし、ご先祖様も皆様の元へ来られ、ゆっくり雨宿りして帰ってくださったかと思います。
妙見寺ではお盆期間中、本堂の中に施食棚(せじきだな)と言われる棚を用意いたします。北側に本尊様がおられますのとは逆に、南側にこの施食棚は設けさせていただきます。施食棚は皆様のお仏壇の前に用意される精霊棚の原型でございます。この施食棚の由来ですが、日本では昔から災害が多く、台風や地震、冷害、疫病などで多くの方々が犠牲となりました。その方々を供養するため、お寺や河原などに施食棚が置かれ繰り返し法要が行われました。そして今日までご先祖様から時代の流れと共に変化し受け継がれてきたものだと言われております。
この施食棚には「三界萬霊」と書かれた位牌を真ん中に置きます。三界とは欲界(欲望にとらわれた者が住む世界)・色界(欲望はほぼ超越したが、まだ物質的な形のある世界「色」であり、形にとらわれた者が住む世界)・無色界(欲望も超越し、物質的な形もない世界「無色」であり、ただ精神作用のみがある世界)のことで、つまりこの世に存在する全て霊を指します。その全ての霊に数多くの食事や供え物が施され、お経をおあげし供養致します。
お寺でお勤めご希望の方には、本堂の施食棚の前にてご先祖様供養をさせていただいております。毎年お盆にはご先祖様に感謝し、お手を合わせていただければと思います。合掌。